(※この記事は2016年11月28日に更新しました)
みなさんこんにちは。
当ブログ運営者の、Yoshikiです。
僕は東京で派遣の仕事を転々としていましたが、その中でとある配達系の寮つきアルバイト求人に応募しました。
面接の前に電話で話しをしたのですが、その時には
・寮は綺麗な6畳1R+寮費は全て無料
・営業はせずに配達のみでOK
・全額日払いOK
という内容の待遇だと聞いていました。
当時は(今もだけど)日銭に困っていたので、
「家賃もかからず、日払いもしてもらえるなら行くしかないでしょ!」
という感じで、ウキウキしながら行きました。
しかし、先方の事務所で行った面接で聞かされた内容は、
・寮はエアコンなし4畳半+寮費も水道光熱費もバッチリ取られる
・配達のみ希望と伝えると「他の人に負担がいくから困る」と言われる
・全額日払いではなく、食事代として2000円貸すだけ。しかも毎日ではない
というものでした。
実際に自分が入る寮の部屋も見ましたが、床は体育館のようで、壁はヤニで真っ黄色。
しかも築40年以上経過していて、リフォームなどは全くしておらず、すっとこの状態だという話でした。
もうその時点で「あっ、やっぱり…」と言いたかったのですが、面と向かって「やっぱり辞めます!」とは言えない、チキンな僕。
その場では取り繕って笑顔でいましたが、頭の中では「一日も早く脱出しなければ…」と考えていました。
実際の仕事内容は、まあまあキツイ程度で、できないほどではありませんでした。
が、最初の条件が違いすぎていたことに納得がいかなかった僕は、3日ほど働いた日の夜に「夜逃げ」を決意しました。
他のメンバー全員が寝静まった、深夜0時。
僕はひっそりと、作戦を決行しました。
僕の部屋は寮の3階にあり、そこから自分の荷物(大きなカバン2個)を持ってゆっくりゆっくり…と階段を降ります。
深夜にこれだけの荷物を持っている状態で見つかったら、言い訳はできません。
エレベーターもない寮なので、階段を使うしかありません。
足音を立てないよう、ゆっくり階段を降りて、1階に到着しました。
出口まであと少しですが、玄関付近には所長の部屋があります。
寝ているのか起きているのかは不明ですが、ここで所長が出てきたら一貫の終わり。
階段を降りてきた時よりもゆっくりと、事務所の出入り口(引き戸)を開けます。
ガラガラと音がして焦りますが、所長は出てきません。
そして人ひとり分が通れるぐらいまで引き戸を開けたら、まさに脱兎の如くそこから「シュバッ!!」と飛び出しました。
そして息の続く限り
ダッシュ!
ダッシュ!!
ダッシュ!!!
大きなカバンを2つ持ちながら走るのは大変でしたが、とりあえずここから離れなければ!
という思いだけで、駅に向かって猛ダッシュし続けていました。
時刻は深夜0時をまわっていましたが、幸いにもまだ終電は残っていました。
僕はそれに飛び乗り、とりあえずここを離れないと!と思いながら新宿駅まで逃走しました。
翌日、もちろんその会社から着信はありました。
が、その件数はたったの2件。
もっとガンガンかかってくると思っていたので、少し拍子抜け…。
しかし、「この程度」だったということなのでしょう。
複雑な気持ちになりましたが、とりあえずホッとしました。
その後、ネットで調べたり、知り合いから聞いた話になりますが、その会社は人の入れ替わりが非常に激しい会社で、夜逃げだのなんだのというのは日常茶飯事だという事でした。
だから「またか…」という感じで、僕への電話も少なかったのかもしれません。
僕が夜逃げをかましたのは、後にも先にもこの一度。
スリルはありましたが、心臓に悪い。もうやらないようにしよう…。
また、嘘の求人を書く方も悪いと思いますが、理由はどうあれ先方に迷惑がかかるのは確かなので、もうやらないようにしようと思いました。
ていうか、
嘘求人で釣るなボケ!!