戸籍を売ったら借金総額300万円の督促が来た人の話


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みなさんこんにちは。

「たとえ生活に困窮したとしても、自分名義の"戸籍"を売るのだけは絶対にしないでおこう……!!」

今回の件を傍から見ていて、そう強く感じたYoshikiです。

※ちなみにこれから書く内容は、現在生活保護を受けている知り合いのAさん(70代・男性)が実際に当事者となった話になります。

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◆ 目次 ◆

自分の戸籍を売ったAさん

知り合いのAさんは、10年ほど前から生活保護を受けながら生活しています。

若い頃は真面目に働いてきたAさんでしたが、歳を重ねるごとに肉体的・精神的な病気の影響でついには働くことができなくなってしまいます。

しかし、変にプライドが高いAさんは「何とか生活保護以外の方法でお金を作れないだろうか……?」と考えていました。

その時、都内のとある手配師(日雇い労働者へ仕事を斡旋する人。そのほとんどが暴力団関係者)から

「戸籍を売れば、まとまったカネが手に入るよ?」

という甘い誘惑に乗せられ、なんと自分名義の戸籍を売ってしまいました。それがおよそ12年ほど前の話で、売却して得たお金は……高いか安いか50万円。

それから当分は、その50万円を何とかやりくりをし、路上生活を続けたり、民間の支援団体(と言っても貧困ビジネスですが)が持つアパートで生活をしたり。

自分が売った戸籍がどこの誰に渡るか? などは当然ですが一切知らされないため、そのうちAさんも戸籍を売ったこと自体忘れてしまっていたようです。

Aさんへ借金の督促状が届く

そして戸籍を売却してからおよそ12年後……。現在は生活保護を受けながら慎ましく生活しているAさんの自宅へ、急にこんな手紙が届きました。

それは何かと言うと……

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債務合計およそ216万円と書かれた↑の督促状と、

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債務合計およそ83万円と記載された↑の督促状でした……。

2枚の督促金額を合わせると、合計額はおよそ300万円。ちなみに両方とも、実際に届いたものになります。

2枚めに書かれている返済期日が、平成18年の9月30日。Aさんが戸籍を売ったのが12年前と言っていたので、時期的にもビンゴです。

恐らく、Aさんの戸籍を買った人間が50万円(1枚めの貸付残高)を借り、一度も支払わずに逃げたのでしょう。そこから12年の歳月を経て、督促がAさんの元へ来たと。

裁判は起こされるのか?

ちなみに上の督促状には、

「平成30年◯月◯日までに支払いがない場合は裁判を起こす予定です。」

というような文言まで記載されていました。

サラ金業者によっては単なる脅し文句な場合もあるのですが、まあ今回のケースは借りてから12年も経過しているわけですし、恐らく起こしてくるでしょうね……。

ということで、裁判経験のないAさんは非常に怯えておりましたが、まぁ結論から言ってしまえば……差し押さえられる心配はないんですけどね。

なぜならば、

生活保護法 第58条(差押禁止)

被保護者は、既に給与を受けた保護金品又はこれを受ける権利を差し押えられることがない。

このように、生活保護費を差し押さえるのは法律で禁止されていますので。

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なぜ戸籍の売買をするのか?

売る人の理由としては、今回のAさんのように「お金が欲しいから」という理由で行う人が断トツで多いようですが、逆に買う人の理由としては、

  • 偽装結婚
  • 養子縁組
  • 国外逃亡
  • 多重債務(もちろん返さない)

↓の記事を読む限りだと、この4つが理由として多いようです。

diamond.jp

そしてこの中から、今回のAさんは4つめの多重債務に使われてしまったようですね。

戸籍の売買は(もちろん)違法!

「弁護士ドットコム」で戸籍売買が罪になるのか? もしなるのであればどんな罪になるのか? を調べてみたところ、

「多重債務を抱えている友人が戸籍を買おうとしている」という相談に対して、

戸籍購入自体が公正証書原本不実記載罪に当たりますし,以後友人が作成する書面は公私問わず全て偽造文書に当たりえます(友人は本来Aという人物なのに,戸籍上の別人Bの名義で書面を作ることになって,本当はAなのにBの名を騙って書面を書いていることになるからです)。

あらゆる契約行為(建物賃貸借はおろか場合によっては日曜品の購入さえも)が詐欺罪に当たる可能性もありえます。

普通に生活を送る上で巨大なリスクを負うことになるので,やめたほうがいいと思います。

菊川一将弁護士の回答から引用)

という事だそうで、当然ですが売買をして得をすることは何もありません。強いて挙げるならば、その時に貰える50〜100万円程度のわずかなカネ程度でしょうね……。

おわりに

実は僕も、5年ほど前にお金に困った挙句にヤミ金融からカネを借りようとした事がありました。しかしその申し込みは断られ、言われたのが

「口座や戸籍を売ってくれたらカネを貸しますよ?」

というような誘い文句でした。

さすがにそれは断りましたが、他人名義の口座や戸籍を使って悪いことをしようと企んでいる輩は全国どこにでもいます。

普通に生活していたらまず売るわけがない代物ではありますが、たとえお金に困っていたとしても、個人情報に関わるものは売らないようにしましょう。

ザ闇市場―大麻から戸籍売買まで〈ニッポン〉の地下取引のすべて (TJ mook)

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